きよかぜ便り

60の手習いで覚えたパソコンとカメラで楽しんでいます

2018年03月

 
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2018年3月26日(月)…井の頭恩賜公園は東京都武蔵野市と三鷹市にまたがる都立公園で、三宝寺池や善福寺池と共に武蔵の三大湧水地と言われ、神田川の水源地としても知られます。江戸期には井の頭池一帯は幕府御用林でしたが、後に宮内庁管轄となり…大正16年には初の郊外公園として一般公開されました。

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七井橋から眺めるボート池…沢山のボートが浮かんで賑やかです


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日曜・祭日でもないのに、多くの人が集い桜を愛でています


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井の頭池最後の橋・水門橋と『神田川』の初流れ


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神田川はここから発し、流路延長は24.6キロ…都心を流れて隅田川に合流します


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ひょうたん池は改修工事中です


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小さなひょうたん池に映り込む桜が美しいです


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ソメイヨシノとレンギョウ(連翹)


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青空に広がるソメイヨシノ


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ソメイヨシノ…エドヒガンとオオシマザクラの交雑種で、江戸染井村が発祥地です


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オオシマザクラ(大島桜)…日本固有種で、葉は桜餅に利用されます


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井の頭公園では、2014年から開園100周年に当たる2017年までに、1年おきに全3回の『かいぼり』が行われました。『かいぼり』とは、池の水をいったん抜いて池底を天日干しし、水質浄化と外来魚の駆除などをします。2014年1月にはその作業を見に夫と出かけブログに纏めました。かいぼりの甲斐があったのか、池水が綺麗です。

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ボートを漕ぐのも疲れるのでしょうか…桜の木の下で一休みをしています


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″宴会は22時まで″の垂れ幕があります


池のぐるりを一巡りして…御殿山雑木林の中の駐輪場へ向かいます

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竪穴式住居発掘記念碑…縄文の昔から水の豊かなこの地には人が住んでいました


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御殿山は徳川将軍家の鷹狩場でもあり、宿泊する御殿もあったそうです


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御殿山は今は地名に残るだけです…雑木林の中に咲く桜も美しいです


御殿山通りを三鷹駅方向に向かいました

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山本有三記念館は只今修復工事中で休館中…門前には『路傍の石』があります


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太宰治の故郷・青森県五所川原市金木町産の『玉鹿石・ぎょっかせき』

付近の玉川上水で入水自殺した太宰を偲び、故郷の『玉鹿石』が置かれています


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三鷹駅北口駅前の国木田独歩詩碑…『山林に自由存す』と刻まれています


…了…

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2018年3月26日(月)…数年来、井の頭公園の桜を見る機会がなく、今年は是非見たい思いで自転車で出掛けました。武蔵境の境浄水場からは玉川上水に添った道を走り、三鷹駅の地下道を反対側へ抜け、御殿山通り、通称〈風の散歩道〉を通ります。自転車を駐輪場に置き、昔からの参道から弁財天へ入り、お参りしました。

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参道両脇の『紫灯籠』…傾斜の急な石段を下ります

古来、紫色は高貴な色…武蔵野に自生していた『むらさき』の根で染め、井の頭池(神田上水)の水で布を晒した『江戸紫』は、『京紫』にも勝るとも言われ都人の憧れでした。1865年建立の紫灯籠には、紫染に関わった多くの人の名が刻まれます。

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井の頭弁財天…両脇の石灯籠には『日本橋』の名が刻まれています


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弁天島のソメイヨシノも満開ですが…空の色に溶けて目立ちません


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井の頭弁財天は平安前期、関東源氏の祖・源経基が『伝教大師・789年作』という弁財天女像を安置したのが始まりです。像は秘仏ですが12年に1度御開帳されます。


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社殿横の『宇賀神像』…どくろを巻いた蛇の上に、老人の顔が乗る不思議な像です


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社殿裏のお地蔵様…池の傍からも噴水越しに撮ってみました


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弁天池に架かる弁天橋


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弁天堂裏手から見た景色…桜が淡く咲いています


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弁天池からの景色…弁天池への映り込みが美しいです


弁天池から井の頭池へまわりました

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御茶の水

嘗ては井の頭池一番の湧水井であり、この石の井筒は『お茶の水』と名付けられています。1591年の徳川家康江戸巡見の折、この水口から湧く水を飲んで関東一の名水であると称賛し、江戸城のお茶の水に用いるように命じたのが由来です。


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お茶の水から流れ出た湧水…この池は『井の頭池』と呼ばれています


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井の頭池にしな垂れる『シデコブシ・幣辛夷』の大木


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シデコブシの合間から見える『七井橋』


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七井橋の上には多くの人がいます…橋から眺めるボート池の桜は圧巻です


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柳の新芽が美しいです…桜と共に、まさに井の頭の〈春の錦〉です


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手前は『トサミズキ・土佐水木』…ラクウショウにはまだ新芽が見えません


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新緑の合間から見た弁天堂と弁天橋


道の斜面にカタクリの花が沢山咲いていました

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カタクリ(片栗)


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ヒトリシズカ(一人静)


…井の頭公園②に続きます…



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2018年3月24日(土)…東郷寺を後に、東郷寺墓地裏手の府中崖線上の道、高さ約6mの河岸段丘上の『筏道・いかだみち』を通りました…その昔、多摩川を下った筏流しの乗り子衆が、品川湊からの帰途の家路を急いだ古道と言われています。

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筏道(いかだみち)…)右は東郷寺境内墓地…天気が良ければ富士山も望めます


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崖線下に瀧神社が祀られます…石段の参道を下ります


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瀧神社…大國魂神社の境外末社

神社は東京競馬場の騎手ら関係者の崇敬篤く、社殿両脇に色紙が奉納されます

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瀧神社の御神水…岩の隙間から清水が湧き、小さな滝の流れになります

社の東側に湧出する清水は渇水期でも絶えることなく、古くから『お滝』と呼ばれて多くの人が恩恵を受けました。地名『清水が丘』もこの滝が由来です。5月5日の大國魂神社の『くらやみ祭り』例大祭では、神事に奉仕する神職がこの滝水で心身を清めるそうです。社前は小さな公園となっていて、ベンチでゆっくりと休息しました。


自転車で少し走ると東京競馬場です…競馬場東門前の『鳩林坂』を上りました

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左・鳩林坂…右・鳩林荘(きゅうりんそう)の茅葺門

鳩林荘はブリジストン創業者・石橋家所有の別荘で、府中崖線を利用した日本庭園ですが、一般には非公開です。私も茅葺門以外は見たことがないですが、最近友人ご夫妻が訪れてブログで紹介下さり、園内を詳しく拝見することが出来ました。

鳩林荘前に『八幡道』と呼ばれる小道があります

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『八幡道・やわたみち』…府中八幡神社へ通じる古い小道、落花椿が綺麗でした


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藪椿(ヤブツバキ)


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府中八幡神社(国府八幡宮)…境内の染井吉野が、何故か枝払いされていました


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府中八幡神社の門前を京王競馬場線の電車が通ります


旧甲州街道を大國魂神社へ

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大國魂神社前の『馬場大門のケヤキ並木)…少し新芽が芽吹いてきました


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大國魂神社の御神木の大欅も、新芽が芽吹いています


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大國魂神社・大鳥居


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大國魂神社・随身門…門前の桜・紅枝垂桜も満開です


随身門と中雀門の間に植樹される紅枝垂桜…盛りの美しい花姿でした

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明治100年を記念して植樹された桜


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数年前の台風で上部を損傷しましたが、樹形は以前に戻り美しくなりました


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紅枝垂桜…エドヒガン系の枝垂桜


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枝垂桜よりも花色が濃いです


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中雀門から見た紅枝垂桜


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大國魂神社・本殿横の染井吉野も満開…柵の隙間から本殿が見えました


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錫杖の音と雅楽の奏者を先導に、花嫁行列が厳かに進みます


府中街道を通って帰りました

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八坂駅近くの、多摩湖自転車道両脇の桜も満開です


帰り道に出会った花…あまりにも美しいので自転車を止めて写しました

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    白椿…品種は解りません               シキミ(樒・梻)


…了…



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2018年3月24日(土)…数日前のブロ友さんの花情報では、まだ三分咲きだった府中・東郷寺の枝垂桜ですが、そろそろ満開と思い新小金井街道を自転車で出掛けました。今日は彼岸明けの日で、東郷寺は墓参の家族や花見客で混んでいるでしょう…去年は4月2日に満開の枝垂桜を愛でましたが、今年は1週間程早いです。

想像通りに境内の枝垂れ桜は満開の見頃で美しかったですが、やはり多くの人で賑わっています…それに空は薄曇りで、見た目の美しさが写真に写し取れません。

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聖将山・東郷寺の碑

聖将山東郷寺は東京都府中市清水が丘にある日蓮宗寺院で、日露戦争の日本海海戦で有名な東郷平八郎元帥の別荘地に、東郷の死後元帥を慕う人々により昭和15年(1940)に建立されました。寺は府中崖線の段丘を利用して造立されています。

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見事な樹形の美しい枝垂れ桜


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山門と枝垂れ桜…住職様のお話によると、昭和30年代に植栽されたそうです

簡素ながらも荘厳な山門は、建築家・伊東忠太氏の設計により1940年に建立、2010年度の東京都選定歴史的建造物に指定されています。この山門は黒澤明監督の名作『羅生門』や『美女と野獣』に登場する門のモデルとなったとされます。

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段丘に築かれた石垣は城壁の様です…枝垂れ桜が良く似合います


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淡いピンク色の枝垂桜…エドヒガン(江戸彼岸)の枝垂れ品種と言われています


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枝垂れ桜は風に逆らわず、しなやかに風の吹くままに揺れます


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山門に向かって左手の枝垂れ桜

門前の枝垂桜の大木は、日蓮宗・総本山の身延山久遠寺から苗を移植したものです。この枝垂れ桜はソメイヨシノよりも数日早く開花します。
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去枝垂れ桜の下には、『ショカツサイ』や『オオマツユキソウ』が植栽されています


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枝垂れ桜の樹下の小道…『シロバナジンチョウゲ』が垣根になり芳しいです


急な石段を登り山門に…山門からの眺めも素晴らしいです

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ほんの数秒間人が絶え、シャッターを押しました


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やっとのことで額縁写真が撮れました…奇跡の瞬間でした


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府中崖線上からの眺め


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青空だったらな~と、繰り言を呟きながら写しました


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墓地には『東郷元帥記念碑』が建立します…傍らの白花芝桜が綺麗でした

東郷平八郎元帥は幕末の薩摩藩士、明治期の海軍大将です。日露戦争で連合艦隊司令長官として完勝し英雄になりました。戦艦『三笠』は今でも横須賀港に記念館として保存されます。『三笠』には数年前に乗船したことがあります。死後に神格化されることを厭い、墓地は多磨霊園にありますが…東郷神社にも神として祀られます。


山門前に東郷寺の住職様がおられて、お話をお聞きすることが出来ました

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東郷寺の住職様…気さくにお話して下さいました

住職様も、山門からの枝垂桜の眺めにご満悦でした…目線にビルなどの建造物が映らなくていいでしょうと、仰っていました。山門は塗もなく、木目を生かした素のままの建築方法で、奈良時代の素朴な様式とのことです。枝垂れ桜は年数を経ても、伸びすぎて地面に触れて汚れることなく、ある程度まで伸びたら成長を止める遺伝子を持っているそうです。そして材が柔らかく風に逆らわず揺れるので、花は傷まずに長く楽しめます。染井吉野は材が固く風に抵抗するので、″一斉に咲き一斉に散る美しさ″となるそうです。成程と思いながら、貴重なお話を伺いました。

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石段を下りながら、今年名残りの枝垂桜を眺めました


この後筏道を通り、大國魂神社へ向かいました




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2018年3月17日(土)…調布市野草園から野川サイクリングロード″武蔵野の路″を通り、野川公園自然観察園に向かいました。野川に沿った道は景色もよく、道端や河原には花が咲き、野鳥も観察できます。ジョウビタキ♂とカワセミがいました。

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ジョウビタキ(尉鶲鶲)♂…振り向いてはくれませんでした


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カワセミ(翡翠)…対岸で、大きなカメラの数人がシャッターを押しています


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コサギ(小鷺)


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水車が回ります…木立下の建物は『大沢の里・水車経営農家』…見学できます


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柳も芽吹いてきました…柳の奥が『野川公園自然観察園』です


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柳の新緑が青空に映えて美しいです


園内はまだ早春の景色…咲いている山野草は少ないです

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コスミレ(小菫)…『小』が付きますがスミレの中では大きいです…葉が三角状です


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タチツボスミレ(立壺菫)…身近に咲くスミレです…茎があり葉が丸いのが特徴


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アズマイチゲ(東一華)…陽が射していますが、まだ全てが蕾でした


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イヌノフグリ(犬の陰嚢)…オオバコ科…日本古来種ですが絶滅危惧種です


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イヌノフグリ…3㎜ほどの小さな地味な花…外来種に押されて見かけなくなりました


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トキワイカリソウ(常盤錨草)


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ニリンソウ(二輪草)…園内彼方此方に群生しますが、まだ咲く花は少ないです


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ヒメオドリコソウ(姫踊子草)…ヨーロッパ原産の帰化植物


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マンサク(満作)…日本古来のマンサク…線状の花弁数も少なく地味に咲きます


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ヤブツバキ(藪椿)白花種…はっとするほど新鮮で美しい椿でした


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ヤマネコノメソウ(山猫の目草)…ユキノシタ科で、湿った処に咲きます


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ヤマネコノメソウ…果実が割れて種が露出する様が、猫の目に似ます


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アブラチャン(油瀝青)…クスノキ科で木全体に油分が多いそうです


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アブラチャン…まだ花は開き始めです…もっと黄の濃い美しい花になります


帰り道、野川の小金井新橋周辺にフラサバソウが群生していました

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フラサバソウ…オオバコ科でヨーロッパ原産…別名『ツタバイヌノフグリ』

フラサバソウは、明治初年の長崎で、フランスの植物学者・フランツェとサバティエにより最初に採取され、フラサバソウの名は両者の名を組み合わせたものです。

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フラサバソウの花弁の筋は青紫で、よく似るイヌノフグリは赤紫です


…了…



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