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2914年6月24日(水)…清瀬市報に「オオムラサキのケージを一般公開」の記事が載っていました。6月17日~7月15日までの水曜日(PM2時~4時まで)と日曜日(AM9:30~11:30)、雨天は中止です。前回は薄曇りでしたが今日は晴天です。

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台田の杜公園…この公園内にオオムラサキのケージが設置されています

清瀬市では、大切な緑の財産を次世代に引き継ぐために、雑木林を大切に保護し管理しています。かつて清瀬には1960年代までオオムラサキが生育していたと言われ、今でも見たとの未確認情報があるそうです。将来的には国蝶「オオムラサキ」が舞う雑木林の再生を目指し、並行してオオムラサキの飼育事業が開始しました。 

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平成25年度には、台田の杜に高さ8m・幅5m・長さ10mのケージを設置、この中で産卵、孵化に成功し、清瀬産のオオムラサキが誕生しました。

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公開開始と同時に多くの人がケージ内に入りオオムラサキの観察をしました。約50匹羽化していますが、多くの蝶はケージの高い天井近くにいます。なかなか下には降りてくれません。"蝶が来たよ~"の声に一所にカメラマンが集まります。

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ケージ上部や食草の榎の枝上に多くの蝶がいます…特に♂は下に降りてきません

暫く経つと、蝶も人に慣れてきたのでしょうか…一匹二匹と目線の枝に止まります。
ちなみに蝶の数え方は正式には「1頭2頭…」なのだそうです…私は匹にします。

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オオムラサキ(大紫)♂

オオムラサキはタテハチョウ科に分類される蝶で、日本の国蝶です。最初に発見されたのは神奈川県で、発見者は東京大学の昆虫学者・佐々木 忠次郎氏です。

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オオムラサキ♀


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オオムラサキの♂♀…お見合いです


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飼育担当の職員の方が"メスが産卵していますよ"と教えてくれました

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エノキ(榎)の葉裏に産卵しています


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沢山の卵を産卵しています


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エノキの葉表に産卵しているのもあります


去年の9月2日に、清瀬市報「オオムラサキの卵が孵化しました」の情報に、このケージを訪ねました。生まれたばかりの小さな幼虫は榎の葉と同じ保護色で、目が慣れるまではなかなか探せませんでした。その時に撮ったのが下の写真です。

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2014年9月2日…孵化したばかりの小さなオオムラサキの幼虫です

この後、榎の落葉と共にオオムラサキの幼虫も木を降り枯葉の下で冬眠します。その時には幼虫の体は、朽葉色・土色の保護色になるそうです。榎の芽吹きと共に幼虫も眠りから覚め、木を上り榎の葉を食み、脱皮して体は緑色に替ります。

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大きな幼虫…これからサナギになり羽化してオオムラサキになります


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食欲旺盛な幼虫…直にサナギになるでしょう


飼育担当の職員の方が「幼虫は可愛い顔をしているんですよ」と…

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幼虫の顔…離れたおめめが可愛いです


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サナギ…じっと目を凝らすと動いているのが解ります…生きています


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大きく膨らんだサナギ…直に羽化しそうです…羽の形も解ります


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脱皮した後の抜け殻…脱皮に失敗したサナギもいました…可哀想でした


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オオムラサキ♀…驚いたような顔をしています…まるでムンクの"叫び"の様です

オオムラサキも慣れてきたのでしょうか…カメラや帽子、肩に止まります。その度にカメラを構えた方々から"右を向いてくださ~い…左もお願いしま~す…ちょっと腰を落として下さ~い…"との注文が飛び交います。一期一会の楽しい一時でした。

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可愛い小学生の女の子にも…ブローチの様ねと多くのシャッターが切られました

羽化したオオムラサキは約3週間で命を終えます。オオムラサキは卵から羽化して命を終えるまで約1年の命だそうです。ケージ内にも命を終えた蝶が沢山見られました。そして葉に産み付けられた卵も多く、次世代への命のリレーを感じてきました。