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2018年7月8日(日)…都立薬用植物園は昭和21年設立で、薬務行政の一つとして、薬用植物の収集栽培をしています。何時来ても園内は綺麗に掃き清められていて心地よく、園内に咲く花も多種多様で興味深く、そして入園は無料で開放されています。この日は是非見てみたい花が他にもありました…ベラドンナとゴボウの花です。


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ベラドンナ…ナス科オオカミナス属…可愛い花です

ベラドンナは西欧に自生する多年草で、名はイタリア語で『美しい淑女』を意味します。名は古くには女性が瞳孔を拡大するための散憧剤として、実の抽出物を使用したことに由来し、死に至ることもある為に魔女の草とも呼ばれました。全草に含まれるアルカロイドは猛毒ですが古代より重要な薬用でもあり、家庭にもある風邪薬や胃腸薬、又目薬にもベラドンナエキス(近縁種:ロートエキス)は入っているそうです。


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ゴボウ(牛蒡)…キク科の多年草でユーラシア大陸原産

ゴボウは日本に自生はしていないそうですが、縄文遺跡から植物遺存体が確認されています。農家生まれの私はゴボウの葉や根は知っていますが、花の咲いているのは薬用植物園で初めて見ました。野菜栽培では花は咲かせませんが、園では種子を採取する為に、花を咲かせます。丈は2m以上にもなりウドの大木のようです。


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ゴボウ…よく見ると、根を山ゴボウとして食される『モリアザミ』の花に似ています



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ゴボウ…雄蕊から花粉が出ています



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キキョウ(桔梗)…左の花は雌蕊の花柱が閉じ、右の花は花柱が5裂しています

キキョウは自家受粉を避けて、最初に雄蕊が成熟(雄性先熟)し、その時には雌花は閉じています…雄花の芯が枯れてから雌花が開き、虫が運ぶ花粉を待ちます。


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クズ(葛)



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セイヨウニンジンボク(西洋人参木)



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イトヒメハギ(糸姫萩)…生薬で去痰作用や、物忘れの改善作用があるそうです



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シモクレン(柴木蓮)…多くの花時が早い今年なのに、何故か遅い開花です



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ムラサキウマゴヤシ(紫馬肥し)…牧草で別名『アルファルファ』とも…


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ミズカンナ



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ラシャカキグサ…固い穂状の実は、織物の起毛に使われます



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ラベンダー



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ヨモギギク(蓬菊)…『タンジー』とも呼ばれます



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ラフマ(羅布麻)…繊維から布も、又薬用茶にもなるそうです



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ショクヨウカンナ(食用カンナ)…根茎が大きく、食用や澱粉になります



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サルスベリ(百日紅)白花種


沢山の花々に出会いました…13枚の写真をスライドショーにしました

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帰りの道端で出会った花

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アガパンサス



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ヒメヒオウギスイセン(姫檜扇水仙)



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小平市の野火止緑地…柵の右下を野火止用水が流れています


野火止用水に添った雑木林の道を3つ程通り抜けて、薬用植物園へ通っています


…了…